| ■試合当日は糖質補給を中心に |
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試合当日の栄養補給は、持久的競技はもちろんのこと、瞬発的競技においてもパフォーマンスに大きく関わってくる。試合当日の栄養を定義すると、試合前は「トレーニングの総仕上げの栄養」であり、試合中は「スタミナを維持する栄養」であり、試合後は蓄積した疲労からの「回復の栄養」と位 置づけられる。どれも非常に重要なので、自分の持っている力を十分に発揮できるように正しい知識を持って臨んで欲しい。 運動において筋肉の収縮と疲労を左右する栄養的要因は、筋グリコーゲン含量
と血中グルコース(ブドウ糖)濃度である。特に、筋グリコーゲンが枯渇すると、エネルギー源として糖質が利用できなくなるだけでなく、ピルビン酸も不足してTCA回路の中間生成物も供給されなくなるので、遊離脂肪酸やアミノ酸の酸化によるエネルギー産生も円滑に進まなくなる。つまり、ゲームでは強い力が出せなくなり、レースでは速いペースが維持できなくなる。 |
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■試合直前 試合の30分くらい前に多量(75g : 300kcal)の糖質を摂取すると、インシュリン・ショックを起こす可能性がある。これも、十分なウォーミング・アップを実施したり、大事な試合で緊張感が増してアドレナリンが分泌してくれば、インシュリン分泌は抑えられると言われているが、心配であれば、試合直前にブドウ糖のタブレット5〜10粒あるいはマルトデキストリン(グルコースポリマーとも言う)を主成分とするドリンクを100mlくらい摂取する。このような短時間と少量 の糖質では、インシュリン・ショックの心配はない。 |
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■試合中 試合時間が短い競技はスポーツドリンクで十分であるが、試合時間が1時間以上となる持久的運動においては、運動中の糖質摂取により疲労に至る時間が延長され、仕事量
が増加することがわかっている。また、サッカー・ラグビーに代表される球技では、1試合で筋グリコーゲンが枯渇状態となるため、試合終了まで余裕を持って運動するためには、ハーフタイムの糖質摂取がきわめて重要である。 |
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■試合直後 運動を中止すると、骨格筋ではグリコーゲンの合成が始まる。このタイミングを利用して、計画的に糖質を摂取することは、回復を速めるのに重要である。そのためには、運動直後に糖質を摂取するのが望ましい。糖質の種類としては、グルコースおよびショ糖のようにインシュリン分泌を高めるタイプの(グリセミック指数の高い)糖質に効果
があり、果糖は効率が悪い。必要摂取量は体重1kgあたり約1gと言われ、体重50kgの選手で50g(200kcal)を目安とする。試合直後であれば、ゼリーによる補給が手軽である。 |
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■試合間 多くの学生スポーツでは、1日に2試合以上戦わなければならない。このような時は、試合間にどれだけ時間があるかを考え、その時間内で消化できる糖質食品を中心に栄養摂取計画を立てる。トーナメントを勝ち上がった時の準決勝終了時から決勝開始時までのように、ゆっくり食事をする時間的余裕と精神的余裕のない時は、吸収の速いエネルギー食品(ゼリーなど)を利用すると良い。 |
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■次の日までの食事 連日のように練習と試合を行う持久的競技の選手は、24時間以内に体重1kgあたり8g以上の糖質を摂取する必要がある。これは、日本人の平均的食生活では、糖質エネルギー比が50〜60%であるので、体重65〜80kgの選手で、24時間以内に約4,000kcalの食事をすることに相当する。食べなければ、回復しないのである。 |