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■BCAA(分岐鎖アミノ酸):疲労の予防に役立つ3つのアミノ酸
Branched Chain Amino Acid の略で、バリン、ロイシン、イソロイシンの3つの必須アミノ酸をさす。役割は主に次の3つ。 1)運動時に亢進する筋タンパク質の分解を抑制する、 2)長時間にわたる持久性運動時に、BCAAそれ自体が筋肉中でエネルギー源となるため、グリコーゲンを節約する。 3)中枢性疲労の原因物質であるセロトニンの上昇を抑制するため、集中力ややる気の維持に貢献する。上記のような「疲労の予防」的な役割は、運動前にBCAAを摂取することで効果 的に発揮されるため、BCAAは運動前の補給に適している。
β‐カロチンは緑黄色野菜に含まれ、体内でビタミンAに変わる。ビタミンAは目やのどの粘膜を正常に保つ働きがあり、不足すると目は潤いをなくし、呼吸器に細菌やウィルスが進入しやすくなりカゼをひきやすくなる。β‐カロチンは体内で必要量 だけビタミン Aに変わり、残りは体内に蓄積される。Aに変換されないβ‐カロチンは抗酸化作用という独自の働きがある。すなわち、組織や細胞を傷つけ、老化させる活性酸素をβ‐カロチンが撃退し、しなやかな細胞を守り、血液循環を良くさせて、競技者としてのテンションを高く長く維持するのに貢献する。β‐カロチンの抗酸化作用は、ビタミンC、ビタミン Eとあわせて取ることでより強力に働く。
アミノ酸とは、タンパク質を構成する最小単位で20種類ある。そのうち、ヒトが体内で合成できないものを「必須アミノ酸」または「不可欠アミノ酸」といい、バリン、スレオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、リジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、ヒスチジンの9種類がある(子供にはアルギニンも必須)。これらは食品から摂取することが不可欠であるため、必須アミノ酸バランスの良い、いわゆる良質のタンパク質をとることが筋肉を作る上で大切である。スポーツ選手の筋力向上のためには運動直後のタンパク質摂取が有効であるとされるが、タンパク質のような高分子化合物では消化吸収に時間を要するため、運動直後の筋肉において速やかに利用できない。しかし、遊離型のアミノ酸ならば、速やかに吸収され、筋力向上により有効であることが明らかとなっている。
成長ホルモンの合成に関与するアミノ酸の一種。成長ホルモンは脳下垂体から分泌され、タンパク質の代謝を促し、筋肉を強化する働きが認められている。それを裏付けるように、アルギニンの投与により、除脂肪体重の増加、筋量 の増加、体脂肪量の低下を示した研究報告もあるが、さらに研究が進められているところである。また、アルギニンには、体を活性化し精神的、肉体的に機敏にさせる働きもある。さらに、免疫反応を強化する作用があるため、病気への抵抗力を高め、傷の治りの早い体を作るという働きもある。成長ホルモンは、アルギニンのほかに、オルニチン、トリプトファン、グリシン、チロシンなどのアミノ酸にも合成作用があり、これらのアミノ酸を別 々にとるより一緒にとったほうがより効果的だとされる。
唐辛子の辛味成分でエネルギー消費の促進が有名である。体内に入ったカプサイシンは、中枢神経を刺激して副腎皮質からアドレナリンなどのホルモンの分泌を促すため、エネルギー代謝が盛んになって体内の貯蔵脂肪の分解が進む。唐辛子を食べた後、体が熱くなったり、汗をかいたりするのはこのためで、運動したときと同じように熱エネルギーとなって放散される。このため、減量 を希望するスポーツ選手に有効である。辛くてそう大量に食べられるものではないので、食事のたびに補給を続けるようにする。
骨、歯を作るミネラルの一種。成人の体内には体重50kgの人で約1kgのカルシウムがあり、その99%は骨と歯に存在する。健康な骨格づくりのために毎日の補給が欠かせないが、過去20年間日本人の平均的摂取量 は1度もカルシウムの所要量を満たしたことがない。さらに、スポーツ選手ともなればトレーニング時の発汗によって大量 に流出するため、カルシウム不足になりやすい。カルシウムの不足が続くと骨折しやすくなるため、スポーツ選手は充分に補給したい。体内に存在するカルシウムのうち、骨、歯以外の残りの1%は、血液中、筋肉、神経などにあり、神経のいら立ちを抑えるトランキライザー(精神安定剤)の働きのほか、筋肉の収縮をスムーズにする働きがある。
南アジア産の果物でガルシニアカンボジアという。その含有成分のひとつであるヒドロキシクエン酸が、とりすぎた糖質から脂肪酸が合成されるのを防ぐ。そのメカニズムとは、次の通 りである。糖質を摂取し、ブドウ糖にまで分解されて吸収されると、ブドウ糖は解糖系とクエン酸サイクルと呼ばれる一連の代謝の過程でエネルギーを放出する。しかし、グリコーゲンの合成とエネルギー生産に消費する分以上に糖質が供給された場合、クエン酸サイクルで余ったクエン酸から、ATPクエン酸リアーゼという酵素の働きによって脂肪が合成される。しかし、ガルシニアのヒドロキシクエン酸が肝細胞に存在すると、優先的にATPクエン酸リアーゼと結合してしまい、その仕事をブロックしてしまう。すなわち、糖質の過剰摂取に由来する余分なクエン酸があっても、ヒドロキシクエン酸の存在によって脂肪に変換されることがなくなる。
糖質を摂取するとブドウ糖にまで消化されて小腸で吸収される。吸収されたブドウ糖は当面 のエネルギー源として骨格筋のような組織で利用されたり、グリコーゲンというかたちで肝臓や筋肉にたくわえられる。すなわち、グリコーゲンとは運動時のエネルギー源であるブドウ糖の貯蔵型である。肝臓に蓄えられたグリコーゲンは主に中枢神経系を正常に働かせるためのエネルギー源となり、筋肉中に蓄えられたグリコーゲンは運動時に直接利用するエネルギー源となる。筋グリコーゲン量 は持久力に関わるため、特に試合前には高糖質食をとり、筋グリコーゲン量 を高めることが重要となる。
免疫に関与するといわれるアミノ酸の一種。夏の強化合宿など、強度の高いトレーニングが続くと血液中のグルタミン濃度が低下し、免疫力が低下してカゼや感染症などにかかりやすくなると報告されている。特に何度も繰り返し疲労困憊に至るような持久性運動を行う場合、顕著に血液中のグルタミン濃度が低下するため、持久系の選手はグルタミンの補助が有効。
グリシン、アルギニン、オルニチンなどのアミノ酸から合成され、筋肉中にとり込まれてリン酸と結合し、クレアチンリン酸として貯蔵される筋中エネルギー物質である。クレアチンの効果
はおもに次の3点で、
コラーゲンは人をはじめいろいろな動物の体の中にあって、細胞と細胞の隙間を埋めている繊維状のタンパク質で、高等動物の筋タンパク質のおよそ30%を占める。特に、軟骨、関節、じん帯、腱、骨、皮膚、歯、血管壁などには大量 に存在する。コラーゲン摂取の効果は、美肌づくりなどの美容効果が有名であるが、近年、スポーツ選手のアキレス腱炎、膝関節などの痛みの軽減や、脱臼、骨折の治癒を早めるなどの事例報告も数多くみられ、今や整形外科のドクターからケガ予防と回復の観点から注目が集まっている。
タンパク質は体内で筋肉や臓器などの構成成分となり、また、生体反応の触媒である酵素、機能を調節するペプチドホルモン、神経伝達物質などとなる。さらに、免疫機能を高めるという働きもある。タンパク質は生命を維持するためになくてはならないもので、分解されては合成されるという新陳代謝を繰り返し、摂取される食品を反映してヒトの体はたえず作りなおされている。特にスポーツ選手の場合は、激しい筋運動によって、筋肉のタンパク質を分解し続けており、その回復のためには、充分なタンパク質補給が不可欠である。タンパク質は約20種類のアミノ酸によって構成され、その組み合わせによって栄養価が異なる。いわゆる「良質のタンパク質」と呼ばれるものは、20種類のアミノ酸のうち、ヒトの体内で合成することのできない9種類のアミノ酸をバランス良く含むものをいう。ヒトの体が要求するバランスを満たしたものを、タンパク質の栄養価の優劣を表す指標で「アミノ酸スコア100」と称される。筋肉増大を目的とするスポーツ選手の場合は、アミノ酸スコアの高いタンパク質を補給したい。タンパク質を補給する場合、通 常、肉や魚などを食べることになるが、これらには脂肪分が含まれ、なおかつ、油脂を用いて調理することが多い。余分な体脂肪を増やさず、筋肉だけを増大させるためには、極力脂肪をカットすることが必須である。このような場合、プロテインパウダーを使用すれば、アミノ酸スコアは100であるものがほとんどであり、また、脂肪分を取ることなく、純粋にタンパク質だけを確保できるので効率的である。
デキストリンとはでんぷんの酵素分解物である。でんぷんは運動前に摂取することにより、エネルギー源として利用できるが、その構造はブドウ糖が無数に結合しているので、消化に時間がかかる。よって、試合や練習の前に十分に時間があるときのエネルギー源であり、試合直前やハーフタイム、練習中の補給には適さない。一方、ブドウ糖や砂糖などの糖分は、ブドウ糖が1分子あるいは2分子(他の単糖も含め)であるのですばやく吸収されるが、エネルギーの絶対量 を確保しにくい。その点、デキストリンはでんぷんをアミラーゼという酵素で処理することにより、数分子から数百分子にまでブドウ糖の鎖が短くなっているため、消化に時間がかからない。つまり、デキストリンはでんぷんよりすばやく、糖分より充分な量 のエネルギーを確保することができ、試合や練習の直前、あるいはハーフタイムなど試合中の補給に適したエネルギー源である。
鉄は赤血球のヘモグロビンの構成成分であり、体の各器官への酸素運搬に働く。また、筋肉中ではミオグロビンというヘモグロビンに似たタンパク質の成分として、血液中の酸素を筋肉にとり入れる役目をする。不足すると体が酸欠状態になり、息切れ、めまい、持久力の低下など、貧血による症状が現れる。赤血球の寿命はおよそ120日で、鉄は再利用されるので排泄される1日1mgを補充すればよいことになり、吸収率10%ということを加味すると通 常、男性で1日10mg、女性で12mgをとればよい。しかし、スポーツ選手の場合、激しい運動により、赤血球の寿命が短く、また、発汗により体外に流出しやすいため、一般 人の約2倍程度の摂取が必要となる。
糖質は三大栄養素のひとつである炭水化物の構成成分で、おもに炭素(C)、水素(H)、酸素(O)原子からできている。最小単位 は単糖でブドウ糖(グルコース)、果糖(フラクトース)、ガラクトースがあり、単糖が2個結合したものがニ糖類で麦芽糖(マルトース)、蔗糖(さとう:シュクロース)、乳糖がある。単糖が2〜20個結合したオリゴ糖や多数結合した多糖類があり、多糖類にはでんぷん、グリコーゲンのほか、エネルギーにはならない食物繊維のセルロース、ペクチンなどがある。糖質はすべて最小単位 の単糖に分解されてから吸収され、最終的にすべての単糖は肝臓でブドウ糖に変えられる。ブドウ糖は肝臓から血液を通 じて、各組織に運搬され解糖系によってATP(アデノシン三リン酸)に変えられて代謝され、最終的には二酸化炭素と水になるが、その過程で糖質は1g当たり、4kcalのエネルギーを供給する。これが運動時のエネルギー源の主役となる。一方エネルギー産生以上のブドウ糖が存在する場合、肝臓や筋肉は、過剰のブドウ糖をグリコーゲンにかえて貯蔵することができ、長時間の運動時に利用して持久力をサポートする。そこで、長時間にわたる試合の前や、スタミナが要求される種目では、このグリコーゲン貯蔵量 を増大させることが重要である。ブドウ糖は運動時のエネルギー源のほか、脳への重要なエネルギー源であるという役割をもつ。脳、神経系などはブドウ糖のみを唯一のエネルギー源とするので、血糖値(血液中のブドウ糖量 )が低下すると数分で機能を失う。肝臓のグリコーゲンが充分にあればこれが分解されて血液中に供給され、脳は正常に働くことができる。しかし、運動中はグリコーゲンの消費が激しいため、運動前、運動中の糖質摂取が、集中力、判断力、思考力の低下を予防し、ひいては不慮のケガやプレー中のイージーミスを少なくするためにも重要である。
ビタミンはごく微量で他の栄養素の働きをスムーズにする潤滑油のような作用をし、不足すると欠乏症がおきることから明らかであり、不可欠な微量 栄養素である。ビタミンB 群の仲間にはビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類がある。ビタミンB群は水溶性であるので、大量 に摂取しても体外に排泄され過剰症の心配はない。 ビタミンB群の働きのおもなものは、糖質、脂質、タンパク質の代謝を助けたり、造血に関わって貧血を予防したり、皮膚や粘膜の健康を維持したり、ホルモン合成を促したり、副腎を強化したり、免疫力や抵抗力を高めたりと、ビタミンB群は微量 で生命に必須な働きをもつ。 ビタミンB群はどれも代謝を助けるため、同じ働きをしているように見えるが、実際の反応はもっと複雑でそれぞれ固有の持ち場で働く。例えば、造血に関わるビタミンB12、葉酸はそれぞれの協力が必要で単独では機能できない。また、筋肉が動くように脳から指令を伝える神経が正常に働くためには、いくつものビタミンB群の仲間が必要で、筋肉や神経を動かすエネルギーを作るのがビタミンB1、神経伝達物質の生成に働くのがビタミンB6、そして、神経細胞内の核酸やタンパク質などを合成したり修復するビタミンB12、といった具合に、どのビタミンが不足しても神経は正常に働かない。 このように、ビタミンB群はそれぞれ協力しあって働いているため、どれが欠けても疲れやすくなり、また、ひとつのビタミンのみを過剰にとってバランスを崩しても不調のもとになる。個々の働きは以下の通 りである。
・ビタミンB1…糖質のエネルギー代謝を助けたり、脳の中枢神経や手足の末梢神経の機能を正常に保つ働きがある。不足すると、集中力低下、倦怠感、肝臓、腎臓の機能低下、食欲不振などの胃腸障害、脚気、反射神経の異常、手足のしびれなどがおこったり、疲れやすくなる。
細胞と細胞の接着剤であるコラーゲンの合成に働き、関節、じん帯、腱、骨などの結合組織を強くしてケガの予防に働く。また、免疫活動の主力である白血球の働きを強化してウィルスに対する抵抗力を高め、カゼなどの感染症にかかりにくくする。また、β‐カロチンやビタミンEとともに強い抗酸化作用を持ち、細胞の老化を防ぐ。さらに、抗ストレスホルモンである副腎皮質ホルモンの合成に関与し、ストレスに対する抵抗力を高める。
酸素は食べ物を燃やしてエネルギーを生み出す重要な役割を担うが、一方で、反応性の高い活性酸素が生じて、細胞膜を酸化させ、過酸化脂質を作ってしまうという問題点ももちあわせている。過酸化脂質は連鎖的に細胞を破壊し、組織は老化の一途をたどることになる。この活性酸素を撃退し、その悪行から細胞膜を守る役割を持つのがビタミンEである。特にスポーツ選手の場合は、筋肉に栄養を届けたり、筋運動で生じた疲労物質をすばやく除去したりするためには、血液の流れがスムーズであることが重要である。しかし、活性酸素によって血中のコレステロールが酸化されると、血液の粘度が増して血流が悪化してしまい、疲労が抜けなかったり、持久力の低下などパフォーマンスに悪影響を及ぼすことになる。ビタミンEは、その強い抗酸化作用をもって過酸化脂質の生成を抑制し、または過酸化脂質を分解して血行をよくするため、スポーツ選手は十分にとりたい栄養素である。
ホエイプロテインは牛乳から製造されるタンパク質の一種である。製造工程としては、牛乳をカゼインタンパク質(従来のプロテインパウダーの原料)とカード(凝乳)に分離し、このカードに酵素を作用させることにより凝固したチーズとホエイを得る。このホエイを精製したものがホエイプロテインである。ホエイプロテインの特徴としては、アミノ酸の配列が人乳に近く栄養価が高いこと、免疫に関係するグロブリン類が含まれること、 BCAA、システインが多いことがあげられる。そして、科学的研究によって明かになったこととして、1)筋肉中に窒素をより長く保持するため、筋肉を維持・成長させること、2)免疫機能を高めること、3)BCAAの働きにより、トレーニングの疲労から速やかに回復させること、などがある。
ホエイプロテインを原料とするプロテインパウダーでは、ホエイプロテイン濃縮物(WPC)を使用するのが一般 的である。ホエイプロテイン濃縮物をさらに精製したものがホエイプロテイン・アイソレート(WPI)といい、こちらのほうがタンパク質の含有率が高く品質が高いといえる。ホエイプロテインを原料とするプロテインパウダーは数多くあるが、価格の差はおもにWPCとWPIの使用の違いによるものである。 ■ホエイペプチド:すみやかに吸収され、筋肉の超回復に役立つ高性能プロテイン ホエイプロテインを加水分解して生成したプロテイン。通常、タンパク質を摂取すると、消化されて最終的にアミノ酸、またはペプチドにまで分解されてから、腸で吸収されるため、筋肉にとり込まれるのに時間がかかる。しかし、最初からペプチドの状態になっているホエイペプチドであれば、消化というプロセスを経ることなく、すばやく腸から吸収され筋肉にとり込まれることになる。筋肉の超回復のためには、ハードトレーニングの直後、できるだけ早くタンパク質を補給することの重要性は広く知られているが、そのニーズに応えているのがホエイペプチドである。また、ホエイプロテインの特徴的なメリットがホエイペプチドでは増強されており、BCAA含有率が上がり、さらにタンパク質としての栄養価も軒並み向上している。より次元の高いトレーニングを消化する選手のための高性能プロテインである。
体に入った酸素の一部は活性酸素となって、組織を傷つけたり、老化をすすめたり、血行を悪くさせたり、ガンや動脈硬化などの成人病の原因となる。この活性酸素を抑えるのが、抗酸化物質で、β‐カロチン、ビタミンC、ビタミンEなどが有名であるが、それに匹敵するほどの抗酸化作用をもつのが、近年注目されているポリフェノールである。ポリフェノールは、赤ワイン、お茶、ココアなどの、渋み、苦味成分に含まれている。運動時には、全身の酸素消費量 が安静時の10倍以上にも増加するため、活性酸素の生成が増加すると考えられ、細胞膜のみならず細胞機能全体の低下につながりやすくなっている。そこで、激しい運動をくりかえすスポーツ選手には抗酸化栄養素や、抗酸化作用を持つポリフェノールの摂取が酸化的ストレスを低下させ、酸化的損傷を抑制するのに効果 的である。
マグネシウムは成人の体内に約30mgある。うち、55%は骨に、次いで多いのは筋肉中で、1%は血清中に存在する。マグネシウムはカルシウムとのバランスが大切なミネラルで、理想のバランスはカルシウム:マグネシウム=2:1、から3:1である。通 常、筋肉の収縮は筋細胞にカルシウムが入り込むことで緊張が高まっておこるが、このカルシウムの動きを調節し、筋収縮を円滑にさせているのがマグネシウムである。マグネシウムが不足すると、筋細胞にカルシウムが流れ込みすぎて、筋収縮がうまくいかず、けいれんやふるえなどがおこる。また、骨の強化にもマグネシウムとカルシウムのバランスが重要で、決してカルシウムだけとっていれば良いというものではない。そのほかに、ビタミンB群とともに糖質、脂質、タンパク質の代謝や核酸の合成に働いたり、体温や血圧を調節したり、精神を安定させたり、血液をさらさらに保ったりする働きがある。
人の体は体重の95%が酸素、炭素、水素、窒素の4元素からできており、残りの5%は、体に必須な微量
元素でできている。これをミネラルまたは無機質と呼ぶ。体の中では多くの化学反応が行われており、こうした反応を推進する酵素に必須なのがミネラルである。しかし、日本人の平均的な食事ではミネラルが不足しやすく、とくに、カルシウムは不足が著しい。また、スポーツ選手の場合発汗量
が多いため、汗に大量にカルシウム、鉄をはじめとするミネラルが流出する。失ったミネラルの補給が追いつかなければ、骨がもろくなって骨折しやすくなったり、貧血がおこったりと練習を消化するための最低限の身体条件を整えるに至らない。そういった点から、運動後のミネラル補給が重要である。以下に個々のミネラルの生理作用をあげる。
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